レゴブロック入門:積みレゴは無くせるのか?

積みレゴメイン

今こそ「積みレゴ」という「罪」を考えよう!

今回のレゴブログ「アレゴレNEXT」は、買ったまま放置されている「積みレゴ」の話です。
入門編 前回紹介したように、自宅に「理想のレゴ部屋」をつくったところ、
倉庫部屋などから、「買った記憶すらない」製品が多数発掘されました(苦笑)
そこで「なぜ積みレゴが発生するのか?」「なぜ解消できないのか?」「解消するのは何をすればいいのか?」「発生させないためにはどういしたらいいのか?」などを、考えていきたいと思います。

積みレゴとは?

「積みレゴ」は「罪レゴ」とも称され、物欲にまかせて購入したものの、制作されることなく自宅に積まれている商品のことです。
これは、ほかのジャンルにも存在し、プラモデルでは「積みプラ」、本なら「積読」と言った具合に存在しています。
きっと日本経済を支える大事なことだとは思いますが、部屋の場所を取りますし、買っただけで何もしないなら「お金の無駄」という考えもあるでしょう。
最悪なケースとしては、積んでいることを知らずに同じ商品を買ってしまうこともあるでしょう。
上記した発掘商品には「買いたかったけど買いそびれた」と思っていた「城」のセットが、なぜか3個も出てきました。
そして、現在「タワーブリッジほしいな」と思っていたのですが、この記事用に写真を撮っていたら棚にありました(苦笑)
このように、積みレゴも量が増えてくると、もはや「罪」なので、仮面ライダーWに「オマエの罪レゴを数えてみろ!」とか言われてもおかしくありません(古い)。

積みレゴ実例

では、そもそも開けたり、作ったりしない商品をなぜ買ってしまうのでしょうか?
積みレゴが発生する理由 積みレゴは発生する理由は、人によってさまざまだと思いますが、時間ができた時にゆっくり作りたい」「 作っても飾る場所がない 」「バラして片付けるのが面倒」といったことが考えられます。
では、以下でひとつづつ検証していきましょう。

「時間ができた時にゆっくり作りたい」

中箱以下であれば2時間くらいでサッとつくれますので、気軽に開けられます。
しかし、最近では2万円台の商品がザラになり、4万円近い高額なモジュールタウンなども発売されています。
これらの大箱を作るとしたら、たしかに3,4時間くらいほしいですし、PS4すら買える額を出しているわけですから、じっくりと楽しみたい考えるのは当然ともいえます。
しかし、平時の生活では「ゆっくり」する時間があれば、本当にゆっくりしたかったりするのが人間の性だったりもしますよね。
そのため、結果的には「いつか作りたい」商品が増え続け、積みレゴとなるのです。

「作っても飾る場所がない」

上記したような大箱ともなると完成品も大きいので、置く場所の確保も必要です。
ですが、広い家に住んでいないと、なかなか対応できません。
「じゃあ、作ったら飾らないで部品箱へ入れればいい」という意見もあると思います。
しかし、そもそも部品としてバラすなら数万円の大箱を買うか?という問題もあります。
たしかに、部品数に対するコスパがいい商品もあるかと思いますが、大箱は「作ってみたい」「飾っておきたい」という二つの欲求がないと、買わないのではないでしょうか。

積みレゴ版権

「バラして片付けるのが面倒」

大箱の理由はわかったとして、ではなぜ中箱クラスですら積まれていくのでしょうか?
それは、飾らないにせよ「一度つくってからバラし」その後で「部品箱に仕分ける」のが面倒(または大変)だからです。
部品目的で買ったセットではれば、一度も作らずに開封して部品箱へ直行できます。
しかし、モデル自体に興味を持っていれば一度組むことになり、分解しなければ結果的に完成品モデルが溜まっていきます。
それが続くとナーバスになって、組むことを躊躇するようになるのです。

なぜ積みレゴを解消できないのか?

考えられる理由はさまざまでしたが、極論をいえば「面倒」だと思う部分が強いので、だったら「覚悟を決めて開けてしまえ!」という理屈もあります。
ですが、そこから脱却できない、強烈なブレーキもあります。
それは、レゴブロック特有の「プレミアム化」です。

レゴブロックの製品は、1〜2年くらいのサイクルで廃盤になります。
以前は廃盤商品も「レジェンド」として復活することがありましたが、最近ではやっていません。
そのため、一度廃盤になって市場から消えてしまえば簡単には手に入らず、徐々にプレミア価格になっていきます。
どれくらいのプレミア価格かといえば、 たとえば、モジュールタウンシリーズ1作目の「カフェコーナー」をサンプルにしましょう。
トイザらス限定し新発売された時に約2万円で、一般販売された時には2万円以下で入手できました。
しかし、今では中古でも12万円くらいしますし、Amazonで新品が20万円を超えていたりします。 同様にクリブリ限定だった(と思う)メリーゴーランドの旧作も、当時は2万5千円くらいだったと思います。
しかし、現在は中の音楽モジュールだけで3万円もするんだとか、Amazonの出品を見たらら新品で80万円になっています。
1〜2万円のオモチャは「高いな」と思っても、開封して遊び倒すことはできます。
しかし、結果的には10万円を超えたオモチャは、勿体なくて遊べないでしょう。
そして、開けられずにいるうちに、さらにプレ値になり、ニッチもサッチもならなくなるのです。

仮にオリジナル作品の制作で必要な部品が積みレゴに入っていたら、開ければいいという考えが本来は妥当のはずです。 
しかし、そのセットに30万のプレミアム価格がついていたら、2,3個パーツを抜くよりも、たとえ高額でもパーツを購入したほうがマシなのです。

積みレゴを発生させないためには

このように、このように、一度発生してしまえば、止めどもなく増殖する可能性があるのが、積みレゴの問題点です。
実際、積んでない人は、ほとんど積んでいませんし、積んでいる人は結構ため込んでいます。
そこで、一番良いのは「買ったらつくる」のですが、少なくても「開けてしまう」のはいかがでしょう?
自分自身がプレ値で購入したのでなければ、たとえレア商品であっても定価以下の価値しかありません。
ですから、買った直後のタイミングなら、それほ「もったいない感」を持たずにできる可能性が高いです。
そして、箱を開けてしまうわけですから、たとえ部品が全てそろっていても、それほどプレ値になるとは限りません。
これなら、作るにせよ、部品箱に入れるにせよ、少しは気が楽です。

また、開封することには、別の効果もあります。
最近はそうでもありませんが、昔のレゴ製品は箱が大きかったので、箱から出すだけでもかなり体積を減らせました。
今は昔ほど体積を減らせないですが、それでも箱のままよりもマシです。
つまり、保管場所にもプラスの効果があるのです。

もう一つの手段としては「買わない」またはことです。
もちろん部品取りが目的で「部品箱に直行」するものは気にしないで買いましょう。
しかし、「作りたいな」と思って買う物は、「本当に作りたいもの」で「置く算段のついているもの」だけを厳選しましょう。
最近、モデルクオリティが高くて「なんとなく作りたい」商品が多くて困ります。
たとえば「レゴ バットマン アルティメット・バットモービル(70917)」など、4つの乗り物と、バットマン、ロビン、ハーレイクインのミニフィグ付きです。
これが、現在Amazonで38%オフで、さらにクーポンで25%オフ。
つまり、1万円くらいで買えちゃうのです。
また、「レゴ バットマンムービー バットケイブへの侵入(70909)」も、プレイバリューがよさそうで、こちらもAmazonで35%オフで、さらにクーポンで25%オフ。
こんなの見たら「買ってしまうやろ!」って感じでポチりました。
ほかにも「レゴ:ニンジャゴー 空中戦艦バウンティ号(70618)」とか魅力満点すぎます。

「ですが、これらを組む時間があるかというと疑問ですし、バットマン系は版権モノなのでプレ値になる可能性も高いのです。
ですから、「本当に欲しい」ものかを厳選し、画像のようにセールなどでの「大量買い」をしなければ、少しはブレーキになると思います。

積みレゴ部品取り

 

どうしたら積みレゴを解消できる?

では、すでに発生している場合は、どうしたらいいのでしょうか?
もちろん、手っ取り早いのは「作ること」です。
ですが、これができないから溜まっているわけで、結果的にプレ値のものは「作りにくい」ですから、解消の対策としては弱いです。

そうなると、対策は2つしかありません。
まずひとつは「売る」ことです。 プレ値の商品を無償であげることができる奇特な人は少ないと思いますから、いっそのこと売ってしまいましょう。
実は、私もJBFやワンダーフェスティバルなどで、廃盤レゴを売っています。
ヤフオクなどで売るほうが高く売れるのかも知れませんが、個人的には良心価格で「本当に欲しい人(転売でない人)」に、定価+アルファで譲れたらいいなと思っています。
もちろん、レアもの関しては、それなりの値付けをしていますが、それでもAmazonなどよりは格段に安い価格で売っています。

ですが「誰に渡ってもいい」ということであれば、ヤフオクに出品するのもいいですし、いちいち取引が面倒という人は「まんだらけ」に置くって査定してもらうのいいでしょう。
「プレ値」になったら「売る」ために購入しておくのは「転売」ですが、ほしくて買ったものが不必要だから売るというなら、それはただの「売却」です。
正々堂々と現金に戻し、再び積みレゴライフ……じゃなかった、レゴライフを再スタートさせてもいいかと思います。

もちろん、売るなら「もっと寝かせたほうが高くなるのでは?」という考えもあります。
しかし、この考えは危険です。
今年、史上最高のピース数を誇る「スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン(75192)」が、10月6日に発売されます。
お値段も799ドル、日本発売価格は「10万円を超えるのではないか?」と予想され、価格もケタ違いの商品であることは間違いありません。
しかし、このミレニアム・ファルコンの前に出ていた売値7万円のアルティメットモデルは、プレ値がついて30万くらいだったはずです。
発売価格が7万円と10万円なら、当然10万円のほうが大きそうですし、新規パーツでディテールも細かいかもしれません。
10万円で良いミレニアム・ファルコンが買えるなら、30万で旧作を買う意味はないと思えます(人によるかもだけど)。
つまり、待っていれば、いつプレ値が消えるかもしれないのです。

ふたつめは、思い入れの低い商品であれば、同レベルのプレミアム商品と「交換する」という方法もあります。
これは相手がいないとできないことですが、もしかする「作りたい」と思える商品と交換できるかもしれません。
ちなみに、私はプレ値の「お城」と大量の「エクソフォース」を交換したことがあります。
もちろん結果は積みレゴですが何か?(苦笑)

「積みレゴ」のないレゴライフのためには「用途」を考えろ!

 「じゃあ、さいとうさんはできるんですか?」……と聞かれれば、多分ムリな気がしています(笑) 
実は、レゴ部屋を作ったあとに、頑張ってかなりの数の中箱を開けて部品箱に入れたんです。
しかし、大箱はビビって、開けられませんでした。
そして、Amazonの10%や25%クーポンやトイザらスのレゴキャンペーン、レゴランドのセール品などで購入し、むしろ増えているくらいです。
「レゴ クリエイター エキスパート ビッグ・ベン(10253 )」とか、二つ買ったけど絶対作らなそうです(苦笑)

では、何でこんなことになっているのかというと、私のレゴの用途が以下の3つだからです。

  1. 仕事で依頼されたモデルをつくる
  2. 趣味でオリジナルモデルをつくる
  3. レゴの製品を組みたい

つまり、買っている商品の目的は3種類なのです。

たとえば、1の用途です。
先ほどの「ビッグ・ベン」は、現在制作している「名古屋城」の部品取りに買いました。
しかし、このセットは2,3の用途では、必要ないかも知れないものなのです。
また、以前は仕事ではないのですが「テレビチャンピオンで使うかも」と、次のオファーもないのに「念のため」買っておいたものもあります(笑)

次に2の用途です。
元々、レゴを始めたのは、オリジナルモデルの「ロボ」が作りたいからです。
最近では、再現モデルもやりますが、基本、アニメ映画のSF系モデルなので、ほぼ世界観は一緒です。
この用途では、「部品取り」が目的ですから、新規部品目的や効率よくパーツを集めるために、製品モデルのジャンルもクオリティも関係なく購入にしていきます。
つまり、僕の場合は2の目的で「ビッグ・ベン」は必要ないのです。

そして3の用途です。
これは、製品モデルのジャンルもクオリティが影響します。
私が上記したバットモービルやバウンティー号を買ったのは、この3の目的です。
「作る」ではないのですが「ミニフィグが欲しい」というのも、3の用途のひとつとしましょう。
ですから、アメコミ系のモデルも結構買っており、LDCのセールでは「ヘリキャリア」を購入してしまいました。

つまり、私の積みレゴが一向に減らないのは、これらの用途が重なりあっていることが原因……いや、むしろ敗因でしょう。

この結果から言えるのは、まずはみなさんにとってレゴブロックの用途は「何なのか?」を明らかにし、その指針に沿って買う買わないを判断しましょう。
そうすればきっと、「積みレゴ」のないレゴライフを再スタートできるかも知れません。

なお、これはアイデアの一環であり、まったく効果のない場合もございます。
ですが、増え続ける積みレゴに対し、軽めのブレーキぐらいになれば幸いです。

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